2013年12月17日火曜日

進化する商業施設『イオンモール クライジャヤ』オープンレポート


今やマレーシア人の生活に無くてはならないイオン。
20131127日にジョホール州に5番目のイオンモール『イオンモールクライジャヤ(AEON MALL KULAIJAYA)』がオープンしたので独自視点でレポートします。

 ニュースリリース http://www.aeon.info/news/2013_2/pdf/131127R_1.pdf

徐々にオープンして数カ月後にグランド・オープニングというケースが多いマレーシアにあって、1発勝負でグランド・オープニングに至るにはさぞご苦労があったと思います。
当日は「グランドオープン」という名に相応しいテナントラインナップと集客でした。


勝算十二分。数100m先のIOIモールをぶっ潰す勢いあり!

イオンモールがオープンしたクライジャヤは、私がこの10年継続して見続けているエリアの1つ。

今回イオンがオープンするまでは、エリア生活者の第一選択肢は目と鼻の先にあるIOIモール(アイオーアイ)でした。しかし決して満足していた訳でなく、物販テナントの充実度、飲食のラインナップとどれを取っても自慢できる施設ではありませんでした。

今回イオンモールの出現はその不満を一気に解消したばかりか、
潜在需要を掘り起こし、このエリアに今まで無かった新たな価値観を提供したと思います。


1核+149テナントの構成
1階と2階が売場、来春にはシネコンもオープン







あっぱれ!車の誘導サイン

イオンにとってクライジャヤのIOIは勝負に足りる相手ではないとは言え、
真っ向勝負の本気度は車の誘導サインに明確に現れていました。

イオンとIOIは同じ幹線道路に面して数100mしか離れておらず、信号約1〜2個分の距離。
車を運転していてすぐ先の信号を右折すればIOIモールの入口というところに、Uターンレーンがあります。

イオンはまずそのUターンレーンに、「イオンモールへのUターンはこちら!」というサインを表示、
この場所にこのサインを設置するのに一体いくらかかったんだろう・・・と思ってしまいますが
IOIに行くために右側車線に寄った車客をどんどんUターンレーンからイオン側に誘導することに成功していました。

来春にはシネコンもオープンし、益々充実するイオンモールクライジャヤ。
このままではIOIが瀕死になるのは必至です。
モールからの業態転換も含めてIOIの巻き返しなるか!?この点にも要注目です。


今回の目玉は圧倒的ボリュームのフードコート「Food Avenue」と子供向けゾーン

今回、進化するイオンモールを最も印象付けたのはフードコートでした。

これまでは色使いも環境も子供を意識したフードコートが主流だったのに対し、今回は大人のフードコート。
子供用遊び場はフードコートと隣接した位置にグループ会社のイオンファンタジーが運営する「キッズーナ」やゲームコーナーとしてきちんと確保されています。

フードコートはジョホールバル最大級の22店舗。広いスペースを複数の環境に分けた点もジョホールのお客様にはとても新しく、どの席に座ろうかという楽しさを演出しています。

フードアベニューのエントランス






イオンファンタジーが運営する「キッズーナ」



ジョホールバル初登場 アニメーションワールド



フードアベニューから子供ゾーンへ



守りではなく攻めの姿勢が伺える酒売場

イスラム教は戒律で飲酒を禁じているので、マレーシアで飲酒が許されているのは
イスラム教以外の宗教の華僑系、インド系とその他の民族で、その割合は人口の35%前後と言われています。

ともすると売場の奥やコーナーにひっそりと位置することが多い酒売場。
ここではパブリックの通路正面から見える電器売場の奥、食料品ゾーンの中に広い間口で設けられており視認性も抜群、まさに攻めてる酒売場!新たな価値観を訴求する意気込みが感じられました。

茶色いウッディーな色調の酒売場が多い中、白い酒売場は新鮮そのものです。

食事をしながらお酒は飲まず、食後に飲酒という人も多いマレーシア。
食卓にワインというライフスタイルが今後どこまで浸透するかも楽しみですね。

 通路のエンドにドーン!左手前が電気、その奥に酒売場
(イオンのサイン右側が食品入口)

明るく清潔感のある酒売場パレット 

フードコートとは別にイオンの中にあるイートイン。
飲食比率が高いのもマレーシアならでは


タブレット保有率が高いマレーシア。Free WiFiは常識!

各テナントが独自にフリーWi-Fiを提供しているのが普通のマレーシア。今回は商業施設としてもフリーのWi-Fiゾーンを明確に発信、空きテナントスペースなどの有効利用を図っていたのも好印象でした。




トイレに向かう通路だって気を抜いていません!

ファミリー客を出迎える通路環境

そしてトイレにはマレーシアでは超珍しくウォシュレット完備というのも攻めの姿勢が伺えます。

新しい価値観はこういう新しい取り組みの積み重ねで生まれるものだと確信します。


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