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2019年2月26日火曜日

注目!マレーシア発 フードデリバリーのスタートアップdahmakan



先日たまたた打ち合わせの席で聞かれ、dahmakanの事をお伝えしたことがありました。
個人的に3年程前から注目しているマレーシアのフードデリバリーのスタートアップです。

しばらくご無沙汰だったこともあり、人に教えたからには即行動!

最新の情報に自分もアップデートしておこう、と言うことで早速ランチを注文しました。
美味しく完食したところで、久しぶりにブログを投稿します。




実は、あのスタートアップ養成ブートキャンプ”Yコンビネータ”に参加した企業
 (*Yコンビネータとは:米国カリフォルニア州のスタートアップアクセラレーター)

【 dahmakan 】
・設立 2014年 
・創業者 Jonathan Weins (CEO),  Jessica Li (COO), Christian Edelmann (CTO)
・資金調達 シード:130万ドル (2017年2月/約1.4億円)
      プレシリーズA:260万ドル(2018年1月/約2.9億円)
・主な資金提供者 
 アジアベンチャーグループ、グルパラベンチャーズ、テキサスアトランティックキャピタル、
 NFQキャピタル、Apaxパートナーズ、Atamiキャピタル、イーストベンチャーズ、Yコンビネータ 
・時価総額は調べきれず(わかったら更新しておきます)


なるほどですね。見る度にサイトもフードもどんどん洗練されて行っているのは、VCやアクセラレーターの後ろ盾があってのことなんですね。

元フードパンダのエグゼクティブだった3人によって設立のこの会社は
2017年2月に130万ドル(約1.4億円)を調達し、同年夏のYコンビネータにマレーシアのスタートアップとして初参加。

その後2018年にプレシリーズA調達をYコンビネータを含む数社から得ています。
そして、タイのPolpaを買収するなどアジアでの足固めを進めています。

2019年の今日、一気に東南アジアを中心にスケールするのはもうすぐかも知れません。



【参考記事】
 DAHMAKAN RAISEA US$2.6MIL, PREPARES FOR MARKET EXPANSION

 Y Combinatorが支援するマレーシアのフードデリバリスタートアップDahmakan、

 急成長するタイ市場参入に向け現地競合のPolpaを買収


 PitchBook(企業データ)
 https://pitchbook.com/profiles/company/103971-97



とにかく美味しい!当たり前にエコ、そしてオシャレ。

肝心の味はというと、美味しい!の一言。
これまでに何度かdahmakanは食べていますが、完食した記憶しかないのです。
また不味かった記憶もありません。


かわいい!帯の中に箸箱を装着するので入れ忘れると帯がゆるゆるになるからすぐにわかります。
入れ忘れ防止にも役立つデザイン。

Aというのが種類別なんですね。これを見るとBもCも見てみたくなるのは私だけでしょうか。

パッケージは全てのメニューに共通。帯と箸箱(スプーン&フォーク入れ)のデザインに変化をつけることで、
メニューの違いを識別する仕組み。スプーンとフォーク以外は全て燃やせるゴミ。


プロモーション価格RM13.9(約375円)のKam Heong Chicken。
生姜とスパイスの効いたご飯がススム系のしっかりした味付けで完食。



日本との違いは主に3つ
『日替わりメニュー・13日後までの予約・配送時間帯候補の中から選択』

日本のフードデリバリーとの大きな違いは、13日先までのメーニューがサイト上でランチとディナー別々に画像と詳細で記載されており、好きな日時の注文を前もってできる点。

日本のようにいつでもデリバリーしてもらえると言うのではなく、一般メンバーの場合、dahmakan側が予め用意した1時間毎に区切られた時間枠の中から届けて欲しい時間帯を選ぶという仕組みです。
これによってAIがデリバリーの最適化を図り効率の良い配送計画を立てられるということです。

・ランチの配送 :10:45AM ~ 2:45PM
・ディナーの配送:  4:30PM ~ 9:30PM


また、しばらく変わっていない半定番メニューがある一方で、2~3日位の日替わりメニューもあるのでいつサイトを訪問しても新しい発見がある点も違います。
そして人気のメニューはどんどんSOLD OUTになるので、急がないとという決断を迫られる購買体験の楽しさも提供しています。



サイトの使い勝手もよく、疑問はチャットで即解決、ストレスなし

dahmakanのトップページ

13日先まで注文が可能。ミニマムオーダーなし。1個から注文できます。



さらに下の階層へ。質問があれば左下のチャットですぐにやり取り可能。日本ではまだまだのチャット対応も快適に利用できて、チャットボットがものすごい速さで答えます。これならストレスありませんね。


因みにチャットボットが対応できない質問は人が担当。そのやり取りは終了後メールで送られてくるので、メモを取り忘れても安心です。


配達後にサイトへ初めて訪れた時点でフィードバックを求めるメッセージがサイト上部に出てきます。
緑色のところ "How was your experience?"、星をクリックするとさらに下の階層に飛びます↓


オーダーした2つの商品についてそれぞれフィードバックを求めら、星数をクリックすると更に細かい選択肢とコメント記入欄が出てきます。
3つ目はデリバリーとライダーについて、時間通りに届いたか、ライダーはフレンドリーだったか、プロフェッショナルだったか等の質問とコメント記入欄が出る仕組み。


フィードバックを終えるとリワードが出てきます。Facebook, WhatsApp, メッセンジャーに対応。
お友達にシェアすれば自分と友達の両方がRM10(約270円)ずつもらえる仕組みです。



優良顧客への囲い込みはプライム会員への誘導で実施 "dahmakan Prime"

トップページ右上にある自分の名前の隣という目につく場所にあるPrimeの文字。
Amazon未上陸のマレーシア人には馴染みがないと思いますが、Amazonプライムをご存知なら何となくどんな質感かイメージできますね。

dahmakanのプライムはAmazonプライムとは全く違いますが、優良顧客の囲い込み施策であることに違いはありません。


【dahmakanプライム:3つの特長】

 1.購入するプライム額に応じて1ディッシュあたり最大31%割引が受けられる。
 2.通常配送時間指定枠は1時間毎なのに対し、プライムは30分刻みの時間枠から選択可能。
 3.配送保証:指定時間から20分以上遅延した場合は1回無料のプロモーションコードがメールで届く。


プライムの3つの特長が列記されている


プライム10(10食RM209:1食あたり約565円)、プライム20(20食RM399:1食あたり約538円)、
プライム50(50食RM949:1食あたり約512円)


常設のプライムは10,20,50の3種類。
これに加えて新規顧客向けに特別に「プライム5」という5食でRM99(1食あたり約534円)のプライム50よりお得なオファーがサイトのトップに表示され、これでもかとう積極的な囲い込みをしています。

プライム使用の期限がないのでハードルが低く5回分位なら気軽にプライム5を注文できるという訳です。




コーポレートイベントで食事を提供するマレーシアでは重要なB2B対応


マレーシアは終日の会議に招かれると、朝食、昼前のブレイク、ランチ、午後のティーブレイク、ディナーと軽食を含む食事を5回くらい提供する文化があります。

そのため、マレーシアでフードデリバリー事業を行う場合、コーポレートランチ等の大量オーダー対応というのは戦略上非常に重要です。

一見サイトはB2Cに見えますが、よく見るとプライム横の目立つ位置にビジネス需要に対応する入口があり、下の階層に進むとマレーシアのメガバンクRHBや政府系ファンドのカザナ・ナショナル、グラブやペイパル、LAZADAなどのカンパニーロゴと共に、カンパニーイベントで800食以上を注文したペイパルの担当者のコメントが記載されています。

企業の担当者がサイトを訪れたときに安心して問い合わせが出来る作りになっているということですね。


サイドオーダーで注文したVegetarian Baked Mac & Cheese(RM8.9/約240円)
注文した理由は、Macってなんだろう?と思ったからです。(笑)


食べて納得、マカロニグラタンでした。Macはマカロニなんですね。
マレーシアに長くいてもまだまだ知らないことがたくさん!
サイドオーダーのボックスは通常メニューと比べて一回り小さめ



技術面では、Dahmakanは物流とAIに投資してDahmakan Intelligent Operator System(DIOS)を創設したということですので、これからさらにどんなカスタマーエクスペリエンスが提供されるのかが楽しみです。


今後も注目し続け、変化があればまたブログに投稿します!
今日もお読み頂いてありがとうございます。


tastier, better, simpler.
よりおいしく、より良く、よりシンプルに!が理念



2018年8月15日水曜日

華人系の多いKLプタリン・ジャヤ。スターリングモールにピンポイントで出店した中国テナントとは!?


クアラルンプールの西側にあるプタリン・ジャヤ(セランゴール州)。

何でも短縮形で表現するのが好きなマレーシアではクアラルンプールのことをKLと呼びますが、
プタリン・ジャヤ(Petaling Jaya)も頭文字を取って現地ではPJと呼ばれています。


立地特性をうまく捉えて健闘しているスターリングモール(The Starling)

そのPJに2017年1月に開業したスターリングモール(The Starling)ですが
https://www.thestarling.com.my/


オープン当初は約2割の区画が埋まらず、集客もまばらだったこのモールですが、飲食テナントの比率を高め、更に飲食の中でバリエーションを豊富にしたこともあって、最近は週末ともなると人でごったがえしています。



華人系の多い街PJならでは!『ワインの試飲販売』

PJと言えば、圧倒的に華人系が多いエリアです。
その立地特性を活かして、ワインの専門店もあります。


日本人が見ると普通と思えるワイン専門店も、飲酒がNGのイスラム教徒が圧倒多数を占めるマレーシアではなかなか表立ってショップを構えるという考え方がしにくいのが現実です。

こちらは華人系が多いエリアなので堂々と店を構え、シャンパンやワインの試飲も積極的です。ちなみにマレーシア歴が長い私もワインの試飲を見たのはこれが初めてです。


スーパーなどでプロモーターが試食を勧めるのは珍しくない国ですが、ワインの飲み比べを勧めるプロモーターはまだまだ珍しいと言えます。
こんな点でも変化するマレーシアを感じます。

華人系の多い街PJならでは!『中国本土から来た書店』

さて、今回は華人系の多いエリアのこのモールにピンポイントで中国本土から進出している大型書店があることに唸りました。


このモールにはローカルのPopularとう書店もあるので、合計2つの大型書店があることになります。ですので、これがどこまで受け入れられるかは今後を見守るしかありませんが、モールとしてのチャレンジは素晴らしいと思います。

中国湖北省から進出のBook Xcess(九丘书馆)』は2017年5月に開店。


台湾の誠品書店と日本の蔦屋書店を足して2で割ったような雰囲気です。
中のカフェは、スイーツの種類も豊富で、カフェに併設のカフェというよりもカフェだけで独立してビジネスが可能な内容で、視察当日も親子連れがスイーツを美味しそうに食べる姿が微笑ましかったです。
このアングル、一瞬、蔦屋書店かと思いました
本のグルーピングと見せ方も洗練されています

モールのコンセプトは『The Mall in a Park』
モールには小川が蛇行する27,500平方フィート(2,554平米)の公園エリアがあり、マレーシアのグリーンビルディングインデックス(GBI)のゴールドスタンダード達成を目指しているとのことです。

このモールのサインにも一工夫があり、モールのコンセプト『The Mall in a Park』を踏襲した自然志向の素材とデザインになっています。

こんなサインならつい見てしまいますね


This is Malaysia! フードコートのサインが面白い!
あと、さすがマレーシア!と一番ウケたのがフードコートのサイン。


どのモールでも見かけるNO OUTSIDE FOODの隣に『NO SLEEPING』のサインが。
確かに食事の後は眠くなりますし、横になったら丁度気持ちよさそうなソファもあったので寝たい気持ちはよくわかります。

直感的に何がNGかわかるサイン

イラスト化してわかりやすくサインで”直感的に伝える”というのは、平均年齢28歳のノリの良いマレーシアならではですが、日本も見習う点があると思います。

この直感的にというのがとても大事で、意識しないでも目に入る、無意識に入ってしまう店づくりにが大切です。(いつも顧問先にこのことをお伝えしています。)


【スターリングモール概要】
・コンセプト:The Mall in a Park
・7フロア構成(地下1階、地上6階)
・デベロッパー:See Hoy Chan Sdn Bhd
・賃貸面積(L/A):450,000平方フィート(41,806平米)
・テナント数:約200
・大型テナント:MBOシネマ、Jayaグローサー(SM)、SSFホームデコール、CHI-X(フィットネス)、Book Xcess九丘書館(書店)、Popular(書店)、Padiniコンセプトストア(ファッション)、Nichii(ファッション)

【計画上のテナント構成】
・飲食(F&B)30-35%
・ファッション 20%
・ホームデコレーション 10%
・スーパーマーケット及びグロサリー 35-40%





出典 2016/9/26
https://www.edgeprop.my/content/898309/starling-mall-open-end-november-least-85-occupancy


2017年12月9日土曜日

オープンして1年、サンウェイ・ベロシティモールの今

今日12月8日にオープン1周年を迎えたSunway Velocity
サンウェイ・ベロシティは、至近距離にあるAEON Mall Maluri(イオンモール・マルリ)に
宣戦布告するかの如く出来たホテル・住宅・事務所・商業の複合施設です。

昨日近くまで行ったのが夜だったのでちょこっとだけ見るつもりでしたが、
やはり仕事柄、結構本気モードでじっくり見てしまいました。(笑)

サンウェイ・ベロシティモール
https://www.sunwayvelocitymall.com/
まだ雨季なので雨の中行って参りました

2つあるうちの1つ目のアトリウムではクリスマスイベント開催中 

この時期インスタ撮影スポットが多いのもマレーシアのモールの特徴
子供受けする様々な演出。一緒に撮影したくなりますね。
子供を撮影しまくるママさんが印象的でした
大変ご無沙汰いたしました!
最近は専らfacebookに投稿していたのでブログは超・・・久しぶり。
そんな私の、この投稿をご覧いただき誠にありがとうございます。
これからもどうぞ宜しくお願いします。

古くからの集合住宅も多く足元商圏が濃いこのエリア、
立地創造型とは違い元々お客さんがいるお土地柄です。

ノンハラルの飲食も比較的多いのも特徴の1つで、B1FのGO NOODLE HOUSE(有間麺館)
平日(木)の夜20時過ぎという時間で満席かつウェイティングの列でした。

これは私が講演を依頼された時に時々触れることなのですが、
日本からの出店やテストマーケティングを検討している方は、エリアマーケティングに長けた所と仕事することをお勧めします。

日本ではエリア分析をきちんとしてから出店するのに、
マレーシアに来た途端にエリアマーケティングを二の次にして、手続きのしやすさ等を優先し、
結果として成功に結びついていない残念な事例をよく見ます。

クアラルンプールもエリアによって、どう違うのかをフラットにきちんと語れる所と組むと良いですね。


B1Fでこの店だけがぎっしり満席(平日20時台)

GO NOODLE HOUSE(有間麺館)

B1Fスーパーマーケットに続く通路は飲食・ヘルスケア・雑貨で構成

KFCやOLD TOWN WHITE COFFEEもモールの環境にマッチした新しい内装で展開
スーパーマーケット階と地下駐車場とのアクセス。もちろんショッピングカートで行けます!

こちらのモールは施設規模の割にスーパーマーケットの規模が小さい印象です。

そこには至近距離にあるAEON Maluriの健闘や、
今年3月に同一エリア内にIKEAを誘致して開業したMyTown Shopping Centreとの
テナント誘致合戦も垣間見れ、今後も見逃せません。

週末の賑わいも含めて今後も継続して見てみようと思います。
AEON MaxValu Prime Supermarket

環境的にはSunway Putra Mallに近く、アトリウムや上層階の作りでどことなく共通点がありますが、
こちらはもっと大規模です。

最上階には2Fブチ抜きの空間がありより開放的環境です。
ゾーンごとにコンセプトを設定するなどSunway Pyramidでのノウハウが随所に生かされていますが、
何れにしても関係者のご苦労がひしひしと伝わって来る施設です。
最上階には2フロア分の開放的空間が広がります。




主動線から向こう側の主動線へと繋がるサブ動線

Sunway mallではお馴染みの汽車ポッポ。光ってます!

ほとんどBMWようなカートで運転します。(下記ガンダムより小さい幼児用)

ガンダム的乗り物。私も実は乗りたい・・。(笑)

1回5分でRM15(約420円)なので決して安くない。
でも乗りたい、幼児用なので無理ですが。(笑)
Sunway Putraとどことなく似ているもう1つのアトリウム

昨年まではAEON Mall Maluriしかなかったこのエリアに今はモールが合計3つ。

一気に商業面積が増えオーバーストアかと危惧しますが、
経済成長と共にエリア全体への集客が増え、共存共栄で栄えることを祈るばかりです。


【核テナント】
PARKSON(百盛)、Hervey Norman、TGV Cinemas、Aeon Maxvalu Prime Supermarket

【環境的な特徴】
圧巻のエスカレーター5箇所配置。
何がなんでも上層階まで顧客回遊させるぞ!という施設側の意気込みと資金力を感じます。フロア内の両端にアトリウム、フロアを回遊するように主動線で繋ぎ、主動線上にエスカレーター(縦動線)を5箇所配置。(実は対抗するMyTown shopping centreも実はエスカレーターは5箇所配置です。)

2つ目のアトリウムでは輸入車のイベント。ベントレー、BMWやロールスロイスが並びます。
因みに左のベントレーはお値段ディスカウントでRM1,030,000.(約2800万円)


シネコンのTGV Cinemas。こちらの横にもフードコートが広がっています。飲食多し! 

家電量販店 Harvey Norman
3F PARKSONの家庭用品フロアの横に隣接するフードコートmakan makan by PARKSON
新しい試みもちらほら。

makan makan by PARKSONの環境は隣接する家庭用品の商品と整合性が有ると説得力が増しますね。

しかし、周辺の道路は長期に渡る工事用車両の往来からか穴ボコだらけ。

道路にいきなり大きな穴!はこちらマレーシアあるあるですがタイヤには優しくありませんので、
車で行かれる方はご注意くださいませ〜。