2013年10月13日日曜日

楽天マレーシアに見る Eコマースの機能拡充タイミング


昨日の投稿では、南洋网(Nanyang.com)に掲載された楽天マレーシアが発表したEコマースの調査結果に関してで考えました。

今日は、以前楽天がマレーシアに上陸して間もない昨年11月にマレーシア商業マーケティング通信が検証した楽天マレーシア内のファッション販売店Taiwan GO(台灣「購」)におけるチャットの実情をふりかえりたいと思います。

また、生々しい実際のチャット画面も後半に掲載しています。


1年を待たずに販売画面から消滅した機能がある 

調査結果を見るとチャットの機能が不十分だから顧客のチャット利用が進まないのか、
顧客のチャット利用意向が少ないから機能が拡充されなかったのか、
ニワトリが先か卵が先かという話になります。

いずれにせよマーケティング発想で考えた場合は、前者を前提に選択肢を提供して市場をどう育成するかということだと思います。


スタートから1年を待たずに各店舗の販売画面から消滅したチャット機能。
現在は楽天マレーシアのTOP画面のみに楽天マレーシアとのチャット画面がありますが、平日の10時~18時までに限定されているのと、各店舗の画面とはリンクしていないチャットなので、商品のことを質問するユーザーはほとんどいないでしょう。

機能拡充の“タイミング”はとても重要で早すぎても遅すぎてもユーザーには不便。

サービスを提供する側がインフラを含めたサービス機能の拡充と店舗の数と質の充実をどう図り、
消費者のEコマース利用熱の高まりをどう見極め、
どの時点で仕切り直して販売画面を再度機能拡充するかが楽しみです。


楽天マレーシアのTOPページ


では当時の状況はどうだったのか、
調査翌日にFacebookに投稿した記事を一部編集して再掲載します。


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【楽天マレーシアのオンラインチャットを早速調査してみました。そこから見えてきたものは・・・。2012119Facebookhttps://www.facebook.com/mnozoe投稿)】


1.ファーストリスポンスが遅い

・チャット開始 118日(木)16:32
・楽天からの最初のリスポンスまでの経過時間 8分(16:40
・チャット終了 17:07

最初のコメントを記入してから待つこと8分、やっと最初のリスポンスがありました。
しかもこちらの質問に答えるのではなく、最初はシステムからのお決まりのリスポンス、実際にオペレーターと会話が始まるまで約10分掛かりました。


開業間もないので社内の人間が仕事の片手間でチャット対応をしているのかも知れません。もしくはチャット専用のスタッフがほんの1~2名という印象を受けました。


2.オンラインチャットは平日の日中のみ

調査してわかったことは、オンラインチャットは10時から18時までの平日のみ対応しているということ。今後拡充をされるのかも知れませんが、ゆっくり買物したい夜の時間帯や週末の今後の対応を期待したいところです。


3.疑問がその場で解決しない。
売り逃しリスク大。
  具体的なことはショップに直接どうぞという対応

実際に台湾「購」(Taiwan Go)というショップで売られているブラウスの写真のモデルが着用しているシースルーのスカートが可愛かったので、
そのスカートも買えるかどうか質問してみました。

やり取りをしてわかったことは、
商品のことは各ショップに聞いて下さいと案内をしているという点です。

オンラインチャット機能を提供しているにも関わらず、実際の質問は各ショップにメールか電話で問い合わせて下さいとショップの住所やメール、電話番号を案内するという対応ですから、
興味を持った商品の疑問がその場でリアルタイムで解決しなければ、
購入まで誘導は難しく売り逃しのリスクが大きいです。今はショップ数も少ないのできっとこれからサービスを拡充されることでしょう。

チャットもリアル店舗も接客という点では同じ。
チャットのスタッフは販売員という認識が必要で、現状のチャットのやりとりは不満の残る内容なので改善の余地は多いです。


お客さまが我慢できる限界時間なども含め、顧客心理をどう購入に結びつけるかという点をプロを絡めて研修するのも良いかも知れません。

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【参考】以下が実際のやりとりです。
(黒文字★の下がマレーシアマーケティング通信、青文字の下が楽天のメッセージ。四角で囲まれた文字は、その時のステイタスが示されています。)


Now online: Leave a question or comment and our agents will try to attend to you shortly =)

You (click to change)
16:32 what time is yr office hour to online chat here ?

16:40 You are currently being served by Rakuten Malaysia


You (click to change)
?? Aren't you Rakuten Malaysia ?

Rakuten Malaysia
thank you for waiting
this is Rakuten Malaysia
our office hour to online chat is 10.00a.m until 6p.m
Is there anything else that I can assist you?YesNo

You (click to change)
Yes

Rakuten Malaysia
any question?

You (click to change)
Can I but the long black dress of this photo ? PREORDER Tokyo Fashion YOCO Style Dress (2033427) - Dark Red

Rakuten Malaysia
yes, you can.

You (click to change)
I mean bottom not tops
Can I buy this black see-through skirt ? How much ?

Rakuten Malaysia
for more information please contact with our merchant directly.

You (click to change)
?? how to contact ?

Rakuten Malaysia
here is the link for you - Shop Name Taiwan Go
Shop Address No.5, Kg Teluk 34300 Bagan Serai Perak
Shop Phone Number 057218200
Shop Mail Address admin@easyshop.my

You (click to change)
You mean I can not contact them by online chat ?

Rakuten Malaysia
they do not provide live chat at the moment, however you can contact them through phone call or email.
Is there anything else that I can assist you?YesNo

You (click to change)
Yes
Yes
Today your first reply was bit late I feel, How many stuff is in charge of online chat ?

Rakuten Malaysia
i do apologies for the late reply, this is because i can only serve one customer in the same time.

You (click to change)
You mean you are only one for online chat ?

Rakuten Malaysia
we do have another operator doing live chat also.
Is there anything else that I can assist you?YesNo

You (click to change)
Yes
How to do live chat ? live chat is video chat, isn't it ?
No
Oh, I see you mean this online chat. By the way, online chat is available on weekend also ?

Rakuten Malaysia
so sorry, we only provide live chat at the moment and it is only available on working hours.

You (click to change)
OK thanks, May I know your name ?

Rakuten Malaysia
you can call me Ms.Law. :)

You (click to change)
Thank you Ms. Law. I'm Ray. See you here again.

Rakuten Malaysia
1707) Thank you and enjoy your shopping at Rakuten Malaysia :) 

※と言った途端に楽天オペレーター瞬時に退出(顧客体験を楽しむ余韻はなし)


Rakuten Malaysia has left the chat, but don't worry. We will still be able to retrieve any messages you leave behind.

2013年10月12日土曜日

マレーシアでは71%がEコマース利用を後悔!?


昨日20131011日、南洋网(Nanyang.com)に次のような記事をアップされました。
マレーシア商業マーケティング通信ではこの記事を読み込んでみたいと思います。

以下が記事のタイトルおよびURLです。

对办 71%人后悔网

楽天マレーシアが、マレーシア、台湾、インドネシア、タイのEコマース利用者2000人に対して行った「精明调查によると、過去12ヶ月のEコマースでの買物に関して、マレーシア人の71%が後悔したと答えたとあります。


この記事をマレーシアの部分だけ要約しますと

 ・71% 買物を後悔
 ・48% 実際に届いた商品が期待と違い不満
 ・29% 品質が劣っているなどに失望
 ・76% 販売者の商店と全く又はほとんど交流しない・交流するのは主にEメールで
       電話やチャットは少ない。
 ・30% 更に商品を研究するために購入を完結しない  という内容でした。

裏を返すと、販売者と交流することなく購買に至った場合に買物を後悔するケースにつながっているとも言えると思います。


彼女たちをEコマースに連れてくるには
Eコマース上での楽しい買物体験が必要


満足できる顧客体験が提供されていないのが現状
販売者とのコミュニケーション手段がチャットよりもメールが主体になっているのは、販売者側のチャット機能がまだ充実していないという背景があります。

マレーシアのEコマース消費者は、販売者が提供した情報を元に自分で判断して買うしかない環境下にあるということで、購買に至るまで満足する顧客体験が十分に提供されていないために、購入後に後悔という結果を招いていることが予測されます。

楽天マレーシアのチャットは、マレーシア商業マーケティング通信で以前検証しました。昨年11月の検証では、消費者に不満の残るチャット機能しか提供されていなかった実情がありました。

Taiwan GO(台灣「購」)の商品に関しての問い合わせをチャットですると、
楽天の人がチャットに対応し、商品に関する質問には対応できず、

詳しくはその販売者に直接問い合わせるようにと、
見ればわかるウェブ上に記載された連絡先を教えるに留まっていたというのが当時の現状で、
そのチャットは1年経過した現時点では既に機能そのものが消滅していました。

Eコマースが発展途上のマレーシアでは、消費者が買物体験を楽しむことができる様々なサービス機能や選択肢が充実していくのではないでしょうか。



マレーシア人の色彩感覚 (1)


マレーシアに長くいると日本とは明らかに違う色使いが多いことに気がつきます。
マレーシア商業マーケティング通信では、今回は色使いの実情を、次回はその理由を探求します。


まず最初に圧倒されるのは、色の種類と量 しかも微妙な不規則性
私たちが日本で普段生活をしている中で、例えばショッピングをしていて出会う色はたくさんあります。しかしそれらはデザイナーなどのある一定のフィルターで厳選された規則性のある色であるケースが多いです。そんな感覚でマレーシアに行くと、完全にノックアウトされるのが色なのです。

フードコート中央にあるキッズの遊び場。
柵ひとつとっても、色の並びに規則性なし。これがマレーシア!


くすんだ色も大好きなマレーシア
豊かな自然に恵まれた南国マレーシアでは、南国特有の鮮やかな色使いが多いです。また鮮やかな色だけでなく、微妙な中間色やくすんだ色使いも大好きです。

ただ、それらが5色、7色と一度に出てきて、混在していても全く平気なのです。日本人なら気持ち悪い色の組み合わせも全く意に介しません。そもそもよくそれだけ色番があるなぁと思うほど商品政策上の品番が多かったりましす。



ブランドによる実力の違いはもちろんありますが、現地で複数のブランドを持つアパレル企業が展開している商業施設ではお馴染みのブランドでも店舗の実情はというと、複数の色が複雑に混在していて、わかりにくく選びにくい売場になっているケースも少なくありません。

本部で考えたVMD(ビジュアルマーチャンダイジング)のディレクションが各店舗で生かされていないことや、指示書自体が未熟であったり機能的でないなと根深い問題もまだまだあります。



気持ち良い配色をどう体験してもらうかが今後の課題
気持ち悪い色の組み合わせが平気なのは、気持ち良い色の組み合わせを知らないからということもありますので、そのあたりを現地の人と話をしながらどこに着地するか最適化をしようと思います。

いずれにしても一朝一夕では行かないとても息の長~いお話!

2013年10月9日水曜日

よくある店頭シーン「最適化」を考える


ローカライゼーションという言葉があります。
「現地化」という意味のこの言葉、私は常に頭に入れています。

マレーシアから見ると私は外国人。
その外国人の私が日本の価値観を一方的に押し付けることはマレーシア人にとって苦痛でしかありません。私がコンサルティングをする上で常に念頭に置いているのは、良いものや良いことをマレーシアの人に伝えながら、いかに最適ローカライズするかという点です。


郷に入れば郷に従いプラスαをどう付加するか
世界のさまざまな国に進出した日系企業が、日本の常識や価値観でそのまま進めようとして失敗し、現地との認識の違いや時期尚早だったなどという言い訳を理由に撤退するケースもありますが、郷に入れば郷に従え、マレーシアにはマレーシアのやり方があると私は思っています。

現状を打破して今まで通りのやり方を進化させるには、プラスαをどう付け加えて最適化していくかということになります。

そのためには、その国の人の考え方や習慣、どんな伝え方が受け入れ易いかをいかに理解しているかが重要なのは言うまでもありません。また、それらを尊重しながら最適な形で新しいことを根付かせて行くのは容易ではありません。




マレーシア商業マーケティング通信では、ブランドやショップだけでなく、そこで働く人やその動きにも注目しています。



マレーシアでよく見る店頭でのお客様待機
写真はマレーシアの商業施設でよく見るシーンです。
店頭入口を塞ぐようなお客様待機は、歩いていて本当によく出会います。

これらの写真はどれも現地で人気のショッピングセンターには必ず入居している有名テナントです。日本なら有り得ない待機姿勢ですが、通路の歩くお客様を一人でも多く取り込もうとどのテナントも必死!

同一カテゴリーが同じゾーンに配置され、同業者が隣接したり向かい合わせのテナント配置になっていることが多いマレーシアでは、隣が立つならうちも立つ、そんな連鎖反応のようにも見えます。




先日、マレーシアでセミナーの時にこの写真を皆さんに見せてどう思うか尋ねたところ、ある物販テナントの役員が即座に言いました。「こんなのマレーシアでは普通!みんなこうだよ。」と。

しかし小さなことからコツコツと!既に取り組みは始まっています。
3年後、5年後、マレーシアで写真のような待機が無くなっていることを夢見て!

この入口塞ぎ型・通せんぼ待機を彼らがどう考えどこに落としどころを持ってくるか、待機一つとっても最適現地化という視点は欠かせないと思います。今後も根気よくやるしかないですね。

2013年10月8日火曜日

あの超有名ブランドと同じ傘下の 「La Senza」って?

マレーシアの様々なインナーブランドのうち私が注目しているもう1つのブランドはLa Senzaです。実はこのブランド、「ビクトリアズシークレット」やニューヨークの「ヘンリベンデル」を擁する米国のリミテッドブランズ社(本社オハイオ州コロンバス)が2007年に買収したカナダのブランドなのです。

広告表現は全てブロンドの欧米人モデルを使用
店舗数:マレーシア11店舗

リミテッドブランズ社の核事業を担う「La Senza」

またリミテッドブランズ社は、米国を代表するリミテッドやエクスプレスなどのアパレルブランドで80年代、90年代に栄華を極めた会社で本国では超有名。

しかし近年は本業の競争激化と不振により、創業者のレスリーウェクスナー氏が2006年末ついに「ビクトリアシークレットを中心とするランジェリーを核に事業推進をする」と投資家に発表、その直後の2007年に同社第二のランジェリーブランドとしてLa Senzaを買収したのです。

謂わばリミテッドブランズが本気で事業ドメインをシフトすることを対外的に印象付けたブランドがLa Senzaとも言えます。




ラセンザは黒髪、茶髪のモデルは一切使わず、徹底してブロンドの白人モデルによるイメージ発信をしています。

ショーウィンドウは、基本的にシーズン毎のコンセプトが打ち出されたブロンドモデルの特大ビジュアル+ボディが2~3体という、とてもシンプルな構成。またウェブとリアル店舗のイメージ統一も上手く図られており、VMD(ビジュアルマーチャンダイジング)のばらつきも少なく、ストアデザインの段階から売場のメンテナンスが簡単なように作られているのが特徴です。


セクシー!がわかりやすいストアデザインとウェブデザイン

また「セクシー」というコンセプトが直球でわかりやすいです。今後の課題はそのセクシーをどこまでやるか、本国で展開している商品をどこまでマレーシアでも取り扱い、どう広めるかという点だと思います。マレーシア商業マーケティング通信は、このLa Senzaの店舗数の伸びと共に今後も注目して行きたいと思います。


簡単な指示書で手入れできるショーウィンドウ。
店舗ごとのばらつきを最小限に抑えることが可能。








2013年10月7日月曜日

マレーシア発 上質なインナーブランド 「XIXILI」

マレーシアにはローカルブランド、日系ブランドも含めて様々なインナーブランドがあります。今日はその中からマレーシアのローカルブランドXIXILIについてお話します。

マレーシア発のローカルブランド XIXILI
広告表現は全て欧米人モデルを使用
店舗数:マレーシア42店舗

XIXILIは正しいサイズのブラジャーを身につけることでバストラインが上がりシルエットが美しくなることに感激した女性達が設立した会社です。ブランドモットーは『Uplifting you always(いつもあなたを持ち上げます:バストが上がると気分が高揚するを掛けています)』、また『パーフェクトフィット(Perfect Fit)』というコンセプトを打ち出して、正しいサイズを着用して窮屈なランジェリーから解放されようと謳っています。



 商品は、ステラ(Stella)、ミッシー(Missy)、バネッサ(Vanesssa)の3ライン構成で、2013のコレクションは2012と比べて若干おとなしめになっています。

ただこのブランドは店によってVMD(ビジュアルマーチャンダイジング)とポスターなどの販促物の扱いがまちまちなので、店ごとにかなり印象が違います。

現地の人に人気の大手ショッピングセンターの店でも、ショーウィンドウのゴールデンスペースにマネキンが隠れて見えなくなる程大きくポスターが貼ってあったりしますし、新着アイテムなどの新鮮な商品(情報)が店頭から見えず、店頭から見えるのはセール品ばかりという残念なケースが見られます。

ブランドとして店づくりの標準タイプをどんな風に設定してイメージを発信していくのか、ウェブとリアル店舗のイメージ統一が今後どうなるかという点についても、マレーシア商業マーケティング通信では注目して行こうと思います。




2人入っても十分な広さの試着室

なぜ2人入っても十分な広さの試着室があるかという理由については、
『マレーシアファッションを10倍楽しむ方法http://malaysiacommercemarketing.blogspot.jp/2013/10/blog-post_4438.html に掲載しています。