2013年10月9日水曜日

よくある店頭シーン「最適化」を考える


ローカライゼーションという言葉があります。
「現地化」という意味のこの言葉、私は常に頭に入れています。

マレーシアから見ると私は外国人。
その外国人の私が日本の価値観を一方的に押し付けることはマレーシア人にとって苦痛でしかありません。私がコンサルティングをする上で常に念頭に置いているのは、良いものや良いことをマレーシアの人に伝えながら、いかに最適ローカライズするかという点です。


郷に入れば郷に従いプラスαをどう付加するか
世界のさまざまな国に進出した日系企業が、日本の常識や価値観でそのまま進めようとして失敗し、現地との認識の違いや時期尚早だったなどという言い訳を理由に撤退するケースもありますが、郷に入れば郷に従え、マレーシアにはマレーシアのやり方があると私は思っています。

現状を打破して今まで通りのやり方を進化させるには、プラスαをどう付け加えて最適化していくかということになります。

そのためには、その国の人の考え方や習慣、どんな伝え方が受け入れ易いかをいかに理解しているかが重要なのは言うまでもありません。また、それらを尊重しながら最適な形で新しいことを根付かせて行くのは容易ではありません。




マレーシア商業マーケティング通信では、ブランドやショップだけでなく、そこで働く人やその動きにも注目しています。



マレーシアでよく見る店頭でのお客様待機
写真はマレーシアの商業施設でよく見るシーンです。
店頭入口を塞ぐようなお客様待機は、歩いていて本当によく出会います。

これらの写真はどれも現地で人気のショッピングセンターには必ず入居している有名テナントです。日本なら有り得ない待機姿勢ですが、通路の歩くお客様を一人でも多く取り込もうとどのテナントも必死!

同一カテゴリーが同じゾーンに配置され、同業者が隣接したり向かい合わせのテナント配置になっていることが多いマレーシアでは、隣が立つならうちも立つ、そんな連鎖反応のようにも見えます。




先日、マレーシアでセミナーの時にこの写真を皆さんに見せてどう思うか尋ねたところ、ある物販テナントの役員が即座に言いました。「こんなのマレーシアでは普通!みんなこうだよ。」と。

しかし小さなことからコツコツと!既に取り組みは始まっています。
3年後、5年後、マレーシアで写真のような待機が無くなっていることを夢見て!

この入口塞ぎ型・通せんぼ待機を彼らがどう考えどこに落としどころを持ってくるか、待機一つとっても最適現地化という視点は欠かせないと思います。今後も根気よくやるしかないですね。

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