2014年10月2日木曜日

マレーシアのある政治家の1日


政治家の仕事ってなんだろう?



今日はそんなことを考える好機に恵まれました。


今朝は、マレーシアのダトー・スリ・ムスタパ国際通商産業大臣、ダトー・アズマン投資開発庁長官など、各政府機関トップとの少人数のミーティング。



日本側は私含めて2名のみ、マレーシア側は政府機関トップおよび秘書官などごく限られた席です。


私の席の目の前にムスタパ大臣。




大臣は自分の携帯をテーブルに置いて会議が始まりました。

通常のビジネスミーティングの席なら、ごくごく一般的な風景ですが、若干の違和感も感じた次第で・・・。

マレーシア、日本含めて政治家とのミーティングは今回が始めてではありませんでしたが、
今日はかなりオフィシャルな場だったので、少し意外な感じもしました。



会議が始まり、こちらの意見に黙って耳を傾けていた大臣が徐ろに携帯を手にして何やら指先で操作していたかと思うと、通話を始めたのです。


通話を始めてすぐにその理由がわかりました。

その答えは!?




今、こちらが話をしている関係先の人間に、大臣自らその場で直接電話!




相手が電話に出て大臣自ら話しをした後、大臣は自分の携帯をこちらに手渡し、相手とその場で話す機会まで与えて頂き、至れり尽くせりの大感謝。


我々は外国人としてマレーシアに投資している立場。
ビジネスが円滑に出来ることはマレーシア経済に貢献することになります。
しかも相手が同じ人間でも我々が直接行くのと、大臣からの紹介で行くのとでは、相手の本気度が天と地の差になるのは言うまでもありません。

本当にありがたいことです!



因みに私が今までお会いした、仕事の出来る経営者は皆そのタイプです。

時間を大切にしているからこそ、『今』の時間を最大限に活かす動きをする。

その場で、どんどん問題を解決していくのです。

お金もそうだけど、まさにフローするように動くから円滑に流れる。そんな感じです。



刻一刻と変化する優先事項を、後回しになんかしていられないな。
強くそう思いました。



一国の大臣もビジネスマン。

自国の利益と発展のために動くのが政治家。

謂わば、国のトップセールスマンです。


今日は改めてマレーシアの底力を垣間見たような気がしました。

大臣のお会いするのは今日が始めてではありませんでしたが、また新たな一面に接することができ、更にマレーシアが好きになりました。

この国の未来は明るいなと思います。


このミーティングのセッティングにご尽力頂いた多くの友に心から感謝いたします。

本当にありがたい!

多くの人に支えられ、お陰様で今があります。

早く自分も人のために何かできる人間になりたいと思います。

今日も良い日だーー。(*^_^*)


2014年8月19日火曜日

研修が無事に終了!CLOSING CEREMONY OF TENANT DEVELOPMENT PROGRAM

ショッピングセンターのテナント様に向けた研修がようやく終わり、今日無事に修了式と表彰式が行われました。

式の開始直前にバケツをひっくり返したような南国特有のスコールが始ったので、出席者が減るのではと心配しましたが、皆さん無事に会場に集まったので良かったです。

今回の研修は10カ所のショッピングセンターが対象でした。
それ故、それらのロケーションを地図で頭に叩き込み、午前、日中、午後の渋滞を知り尽くした上で、綿密な講師配置および無駄の無い効率的なスケジューリングをしなければならず、最初はかなり苦労がありましたが、多くの人に支えられ、たった一度のトラブルもなく成功することが出来ました。

今回もとても素晴らしい出会いがたくさんあり、本当に自分は恵まれているなぁ、と感謝しました。今日こうしてこのブログをアップできるのも、皆さんのお陰です。

マレーシアに来て10年、これまで以上に更にマレーシアを知り、そして好きになりました。
好きです!マレーシア!

ずっと両想いでいましょう♪(^^)

 こうして研修を担当した当社も壇上で記念品の贈呈をして頂けるのがマレーシアの企業文化です。
こちらはイスラム暦のお正月明けということもあり、伝統衣装で出席しました。

        会場はこんな感じで、テナントの皆様でいっぱいでした。
            1店ずつに修了証書が授与されます。


最優秀店舗の授賞式もありました。
今回はベスト3までが入賞!

私にもスピーチの機会が与えられ、皆さんへのお礼と研修の総括を行いました。

2014年6月26日木曜日

今年もマレーシアでの研修がキックオフしました!

今年もついにこの日が来ました。

ハイ!マレーシアでの研修の始まりです。

クライアントとの山のようなやり取りの末、ようやく漕ぎ着けたキックオフ。

マレーシアとマレーシア人をよく知るマレーシア好きだからこそできるテナント研修です。



去年に引き続いてショッピングセンターのテナントの皆様にお会いできる幸せと、この素晴らしい機会を提供してくださったクライアントと関係者の皆様全てに感謝です。


キックオフの後は、参加者全員で腹ごしらえ!というのがマレーシアの会議スタイル。
共に食べ語らうことでコミュニケーションが円滑になります。
日本もこんな感じだといいのになと思います。




カメラを向けると必ず笑顔なところも、マレーシアの良いところ。いい笑顔です!





2014年1月26日日曜日

ジョホール・プレミアム・アウトレット (JPO)とサイモン社が考えるコミュニケーション戦略が徹底しているという話


まずはJPOのアウトラインや立地のおさらいから・・・
ジョホール・プレミアム・アウトレット(JPO)は、サイモンプロパティーグループ(SPG)が世界的アウトレットモールブランドである「プレミアム・アウトレット(Premium Outlets ®)」の東南アジア初進出に際し、マレーシアのコングロマリットであるゲンティン社とタグを組んで2011年12月にオープンしたモールです。

サイモン社がプレミアム・アウトレットを出店する場合の立地選定は方程式通りの妥協なし、
ジョホールの場合も高速道路に隣接する立地、2つの高速道路が交差する角地でシンガポールからのアクセスも抜群の場所にあります。

マレーシアはクアラルンプール以外は公共交通網が発展していないため車社会です。
よってジョホールバルから飛行機で1時間のクアラルンプール(KL)まで4時間運転して行くことはごく普通、全く珍しいことではありません。

私も330キロの距離を運転してKLまでよく行きますが、その時に高速道路脇にあるこのモールは本当によく目立ちますし、ライトアップされた夜は更によく目につきます。
日本では御殿場、りんくう、佐野などでお馴染みのなのでジョホールに行ったことがない人にも幹線道路から見えるアウトレットモールはイメージしやすいのではと思います。



さて、このジョホール・プレミアム・アウトレットはジョホール州のクライジャヤにあります。

ピンと来たあなたは流石です!

そうなんです、先日投稿したイオンモール・クライジャヤと同じエリアです。 
→【進化する商業施設「イオンモール・クライジャヤ」】

クライジャヤは日本でも再三宣伝されているマレーシアの国家プロジェクト「ジョホール・イスカンダル計画」のエリアの1つででもあります。

この2つのモールを比較して述べている人はいませんのであまり知られていませんが
実はこの2つのモールは8Km弱しか離れておらず、車で約10分という位置関係なんです。
そしてイオンモールの方が生活幹線道路や住宅地に近いところにあります。

両方のモールには同じマレーシアブランドがいくつもありますし飲食も重複する店舗がありますが、現状は互いにとって全く脅威ではないと言えます。



華々しくグランドオープンした新店のイオンモールとは対照的!静かに第2期をオープンしたJPO
イオンモール・クライジャヤが9割方の区画を埋め尽くして華々しくグランドオープンした昨年2013年11月27日から遡ること約2週間、2013年11月15日にジョホール・プレミアム・アウトレット(JPO)の第2期がグランドオープンし、40店舗・10万平方フィートの増床(約9300㎡=2800坪)で、合計120店舗になりました。


下の画像は2013年11月7日にVIPメンバーにメールで配信された内容
VIPメンバーにはバスキンロビンズのアイスクリームが1スクープ食べられるバウチャーがもらえるということで来店を促進している。(11月15日から3日間毎日500スクープ提供)

 増床店舗数の40という数字は既に昨年半ばには明らかになっていましたが、11月15日のグランドオープンはとても静かなオープンで、グランドオープンとしたものの40のうち当日のオープンに間に合ったのは約半分の21店舗といういかにも米国式、近日オープン(Coming Soon)の区画が目立ちました。

グランドオープン後にオープンしたブランド(これからも続々とオープンする)
2013/11/28 World of Outdoors,  Columbia, Guess Accessories, Bread & Butter
2013/12/13 Topshop
2013/12/20 Time Lab
2013/12/21 Hugo Boss
2013/12/22 Calvin Klein Jeans  Calvin Klein Underwear
2014/01/22 Diane von Furstenberg

2013年半ばから登場した40店舗近日オープンの看板。
来店客にはこの看板から奥に新しいゾーンが増床することを刷り込みしていた。

視察当日はコーチが広告ジャック!モール全体でオープンを告知していた。
モールのどこを歩いていても目に入るコーチのバナー

上だけじゃなく、歩いている目線でもコーチの看板が目に入る

そしてお店にはお客さんが沢山入っていました。

増床部分に新規オープンのアイグナー

増床部分に新規オープンのギラロッシュ

増床部分に新規オープンのSwatch
まだまだ品薄な感じでしたが今後に期待!

増床部分に新規オープン
マレーシアではお馴染みのポルトガルから来たブランドSacoor Brothers

増床部分に新規オープンのブレッド&バター
と言っても香港ブランドのブレッド&バターではありません!マレーシアのお店です
高級ジーンズのセレクトショップ、なかなか高感度!

増床部分に新規オープンしたマレーシアブランドSODA

SODAの隣は同じくマレーシアブランドVOIR
マレーシアのモールではお馴染みの並び(同じ会社のブランドだからです)

Kate spadeもそろそろかな・・・
Coming Soonがsoonじゃない?マレーシア

個人的に一番興味をそそられたパリス・ヒルトンのカミングスーン


徹底した世界共通イメージのコミュニケーション戦略
サイモン社のプレミアムアウトレットのブランディングは徹底しています。どの国で展開する場合もぶれることなく1つのイメージを打ち出しているということです。わかりやすく言うと、日本のプレミアムアウトレットのサイト(http://www.premiumoutlets.co.jp/)に行っても、アメリカ本国のサイト(http://www.premiumoutlets.com/)に行っても、マレーシアのサイト(http://www.premiumoutlets.com.my/)に行っても全部同じ白人女性が打ち出されていますし、VIPメンバーへ配信されるメールに添付されるイメージも全て同じ白人女性です。頑ななまでにぶれない戦略があって、プレミアムアウトレット(Premium Outlets ®)というブランドを守っています。


日本のサイト


マレーシアのサイト

2013年12月19日にJPOのVIPメンバーに配信されたメール
これをコピーしてインフォメーション・センターに持参すると
ここに書かれたブランドの追加割引が得られるVIPクーポンブックがもらえる

2014年1月16日にVIPメンバーに配信されたメール
新しいVIPクーポンブックを入手しチャイニーズニューイヤーの割引を逃さないでという勧誘



ファミリーやカップルを等身大イメージにしているイオンモール、白人女性で常夏のマレーシアでも春夏秋冬の打ち出しをしているプレミアムアウトレット、たった10分の距離にある2つの商業施設の充実でエリア生活者の選択肢に幅が加わったことは間違いありません。

ジョホールバルというエリア全体で見ると今後はミッドバレーモールも上陸しますし、その他の選択肢も続々と加わることでしょう。ASEAN統合に向けて生活の質が益々向上するマレーシアの商業から目が離せません。