2018年9月17日月曜日

アリババビジネススクールが提供するグローバルコースとは!?


マレーシア政府が強力に推進しているデジタル・エコノミー。
2018年9月13日から3日間セランゴール州の主催でセランゴール・スマートシティ&デジタル・エコノミー・コンベンション2018』が開催されました。

会場はマレーシア最大のコンベンションセンター
『Malaysia International Trade and Exhibition Centre』
巨大すぎて全体を撮影できません

国が目指す方向を州が踏襲し、州主催でこのようなイベントがあるマレーシア。
セランゴール州はスタートアップ支援のアクセラレータプログラムも実施しており、
コンベンションではスタートアップ企業のピッチコンテストも行われました。


中国から来たアリババの人から直接学べるアリババビジネススクール:グローバルコースを受講
マレーシアの今を客観的に把握するためにも良い機会なので2日目の午前9時から終日行われたアリババビジネススクールのグローバルコースに参加して参りました。

二次情報を伝え聞くセミナーではなく中国本土から来たアリババの人から直接一次情報にアクセスできるマレーアはとても恵まれた環境だと言えます。

私は直接ECに関与している訳ではありませんが気になるものは要チェック、マレーシアのECは日本の数年後ろを追っていますが、それをどんな風にアリババがここマレーシアで伝えるのかは興味津々です。




アリババグループは2017年3月に、マレーシアのDFTZ( Disital Free Trade Zone 電子自由貿易地域)の一部として クアラルンプールに世界電子貿易プラットフォームeWTP(Electronic World Trade Platform)として初のe-hub(eハブ)を設立

買収してグループ企業となったEC企業のLazada(ラザダ) ハイテクロジスティックスのCAINIAO(菜鸟などでECを支援し更には杭州の越境EC総合自由貿易地域と繫いで効率化を目指すというニュースがありました。

それを加速するためにアリババビジネススクール、Taobao University(淘宝大学)が直接マレーシアで人材育成をするという素晴らしい機会が提供される訳です。  



アリババグループの概要はわかっていたつもりでしたが、ぞれの内容を事例も含めて一括して聞くことができ、そのエコシステムの全体像が理解できたのがよかったです。



マレーシアでも展開のロボットを駆使したハイテクロジスティックのCAINIAO()、個人の信用を数値化したZhima credit(芝麻信用)やチームコラボアプリDingTalk(釘釘)に至るまで、巨大市場中国だからこそ生まれたテクノロジーを駆使した様々なサービスには唸るものもありました。


農村部に至るまでクラウドで貸し付け、アントマイクロローン
個人の信用を数値化したことで取引の健全化に寄与しているZhima credit(芝麻信用)


特に重さ500KGまで運搬可能なQuicktron(自走式モバイルロボット)が倉庫内を忙しく動き回るCAINIAOの動画は百聞は一見に如かずのインパクトでした。(下記YouTubeを参照)


越境ECによる一帯一路経済圏もしっかりアピール

CAINIAOの物流技術革新

マレーシアの会議スタイルは朝食とランチがついているのが一般的
マレーシアの会議は朝食とランチが込みというのが一般的。
今回のランチはビッフェ形式で
前菜、メイン、フルーツ、デザート、コーヒーに至るまで十分すぎる種類から選択できます


タオバオ大学の講師による4時間半ノンストップの熱い講義
午後はTaobao University(淘宝大学)の中国人講師2名が約2時間ずつ合計4時間半を一度も休憩なしで
ノンストップで講義。まさに中国の勢いそのもの!エネルギッシュな講義でした。

通常午後にリフレッシュメントという軽食とお茶の休憩を挟むマレーシアの会議に慣れているマレーシア人にはかなりタフだったと思います。

何よりも私はキンキンに冷え切った会場に長時間いたので長袖とひざ掛けくらいでは全く足りず、芯から冷え切りました。次回は真剣にダウンのコート持参で行こうと思います。


タオバオ大学の講師1人目。英語の同時通訳さん泣かせの超早口の北京語でした。
終始笑顔のLiu先生。


内容はコンテンツマーケティング、KOL、ファン経済についてだったので日本人の私には懐かしい感じもしましたが、改めて聞くと新鮮でした。




そしてこの国はそれに加えてライブ動画マーケティングが同時に一気に入ってくることを思うと、
段階を経ないで一気に加速するASEAN特有の広がり方がイメージできます。



マレーシアのリアル店舗の進化に期待
このコンテンツマーケティングの考え方をこの国の人が理解すれば、リアル店舗での売り方も単品主体の売り方からよりストーリーやシーンコーディネートを見せた売り方に進化するのではと期待が膨らむところです。


タオバオ大学の講師2人目はWang先生。
こちらも終始笑顔で笑いを取りつつ素晴らしい講義でした。

2017年の双11(Global Shopping Festival)24時間で51億円を稼いだインターネットセレブ


このレクチャーは全て北京語(英語同時通訳)という事前の告知があったからか、参加者の95%は華人系マレーシア人。

英語の同時通訳機は沢山用意がありましたが、見ている限り私を含め30台弱しか貸し出されておらず、
参加者約500名のほとんどがダイレクトに北京語で聴けるというのもマレーシアならでは。日本ではあり得ない羨ましい状況です。

個人的には英語の表現を中国語でどう書くか、中国語単語をいくつか覚えるというオプションも楽しみながら聴くことができました。


引き続きタオバオ大学より10月に開催されるInternet Business New Marketing Program
の案内へは会場からQRコードですぐにリンク出来る手軽さ



一貫性のあるコンベンション運営
日本ではデジタルと名のつくコンベンションの受付が印刷した紙のリストに人力でチェックを入れる、
手書きの登録用紙と名刺を受付で回収される、という様なことがまだまだあります。

こちらマレーシアでは事前にメールが届いてコンベンション専用のアプリをモバイルにダウンロードしてから参加するようにとの指示、そのアプリ内My Passを開いて自分のQRコードを見せればすぐに受け付け終了です。


コンベンション専用のアプリ

専用アプリのメニュー構成
上から順番に、[Home], [Speakers], [Sponsors], [Passport], [Location], [My Pass (QRコード)], [About(コンベンション説明)], [Announcements(当日の時間変更、急な告知事項)], [Social Media(Facebookイベントページ)], [Share Event(各種SNSへのシェアにリンク) ]



コンベンションのタイムスケジュールや開催ホールの案内、スピーカーの詳細、当日の連絡事項なども全てアプリ上にリアルタイムに反映されているので、とても便利。
もちろん、アプリからSNSへのシェアボタンも付いています。



スピーカーの詳細が個人名をクリックすると出てくるようになっています

アナウンスメントというメニューには当日の微妙な時間調整などの連絡事項がずらり。
フレキシブルにどんどん情報が更新されるので実際これはとても助かりました。


日本にいるとマレーシアが日本から学ぶことがあっても、日本がマレーシアに学ぶことなんてあるの?
という反応に時々出会いますが、実はそうでない部分も多くこのアプリのようにコンベンションの内容との一貫性が非常にある点など日本が見習うべきところは沢山あります。



こういったコンベンションを州政府および州政府関係機関が主催するマレーシアの本気度はますます目が離せません。

当日のタイムスケジュール

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